(ナレーション:制作部庶務 園部)
秘密はメイドを美しくする…。
『アキバ冥途戦争』制作デスク担当「甲斐ぽん」を影からそっと見つめるれれびぃの背中はとても切ない。
れれびぃの心には、メイドの萌え~な“キュン”とは違う、肌を刺す冬の寒さのような“キュン”が疼いていました。
「アタイ、まだ彼のことを忘れられないの…」
ちょっとだけ、昔話をしましょう。
かつてP-10スタジオには、「ドン・シャクレヨーネ」と名乗るメイドがいました。
不自然なほどグラマラスなアゴによる圧倒的暴力で、文字通り幅を利かせていました。
その狂暴なアゴにはいったい何が詰まっているのでしょうか?
それは、禁じられた恋心。
ドン・シャクレヨーネはメイドの身でありながらご主人様である甲斐ぽんに恋をしていたのです。
秘めたる恋心に日々膨らんでいく暴力性(アゴ)はいつしか、ストーキングという精神的暴力の矛(アゴ)先を甲斐ぽんへ向けるようになりました。
すると案の定、この事態を重く見たノケモノランドグループから絶縁を言い渡されてしまい…。
ドン・シャクレヨーネはケジメとしてツインテ…じゃなくてアゴを詰めた後、P-10から姿を消しました。
そして現在。
勘の良い皆さんなら既にお気づきのことでしょう。
ドン・シャクレヨーネは過去を隠し、新人メイド「れれびぃ」として再びP-10に戻ってきたのです。
何のため?
もちろん、甲斐ぽんに会いたいからです。
アゴを失ってもなお、恋心は膨大にシャクレ上がっているのでした。
泣かないで、れれびぃ。
私、ナレーション「園部」はずっと君のことを見守ってきました。
君の恋のお悩みなんか大したことないよ。
何よりも切ないのは、結局これ全部、私ひとりのぬいぐるみ遊びだということだよ。
さて、
私が君の恋のお手伝いをしてあげる。
実は私、これまで毎週れれびぃを見守ってきて、君に秘められた“ある才能”に気が付いたのです。
その魅力に甲斐ぽんが気付けば、きっと君の恋は上手くいくはず…!
君には、ボールとしての才能がある。