後藤隆幸 キャラクターデザイン・総作画監督
関口可奈味 作画監督
中村 悟 作画監督
古川尚哉 レイアウト作画監督
橘 正紀 演 出
河野利幸 演 出
吉原正行 演 出
遠藤 誠 3D監督
田中宏侍 撮影監督
「3Dの二つの分岐」
堀川:P.A.WORKSも今は作画育成に力を入れていますがデジタルセクションを作ることは考えているんですよ。今回一番聞きたかったのは、3DのセクションをP.A内に作るときに、方向性をどう考えればいいのかなぁって云うのが一つあります。僕がセルの時代の人間なので良く解っていない。以前撮影部を置いたことがあったのですが、箱とオペレーターを用意しても会社の方針をはっきりしておかないと何も進まないことが分かったので。
遠藤:ええ。
堀川:まずそのセクションを牽引する者、トップになる人間を決めるのが非常に大切で、どんな目標でどちらの方向にセクションを導いていくか、あとは僕が何を求めるかって云うものをはっきりしておきたい。そのために、今後アニメーション業界で3Dはどちらの方向に行くのかと云うことをいろいろ聞いてみたかったんです。
遠藤:はい。
堀川:まず感想として、10年くらい前から3Dがどんどんアニメーションに取り入れられたと思うんですけれども、その頃はね、僕の記憶では、手描きアニメーターと3Dスタッフとの関係が上手く行っていなかったと云うか、2Dのアニメートを3Dで表現できるものかと云う見下しているような感情があったような気はするんです。それは2Dの領域を侵食されると云う危機感から来るものでは無くね。
遠藤:ありましたね。
堀川:この10年間で演出の信頼を勝ち取ってきましたよね? 結果を出すことでどんどん3Dの領域を広げてきたと云う印象があるんですけれども、この10年間はどうですか?
遠藤:そうですね、僕が7年前にProduction I.Gに入ったときにはまだ『人狼』の最後と『金田一少年の事件簿』(ゲーム)と『ポポロクロイス物語Ⅱ』(ゲーム)を一生懸命やっているころでした。この会社に入った理由もはっきりしていて、あの当時は3Dがゲーム業界を一世風靡していた時代で、アーケードゲームも相当イケてた時代です。当時3Dには二つの分岐があるだろうと思いました。2Dとの融合を図るI.Gか、3D独自の方向に行くスクエアーか、このどちらかが将来的に行くだろうって云うのが僕の予想だったんですよ。それで、I.Gとスクエアーを実は両方受けたんです。ところが、面接が同じ日だったんですね(笑)。
堀川:はっはっはっはっは。
遠藤:スクエアーは当時ホノルルの話でかなり盛り上がっていた。『ファイナルファンタジー』(映画)のころです。僕はアニメに詳しい訳でもなくて、アニメが好きでもなんでもなかったんですけれども、あのときI.Gを選択したのは、3Dのもう一つの可能性、2Dとの合成って云うのが自分の中であったんですよ。それがI.Gならやれると、最初はプログラマーで僕は入ったんですけど木船さん(*1)にカットを渡されて。『なんちゃってバンパイヤン』(パイロットフィルム)をやっていてた、あのころから3Dはこっちの方面に行けるだろうって云うのはありましたね。それから『女神候補生』って云うロボットものをやり始めて、あの当時はやっぱり作画のかたにボロクソ言われて(笑)。3Dじゃこれしかできねぇのか、みたいに。
堀川:そうでしたよね。
「量産に耐えられるシステム」
遠藤:あの当時、今ジーベックにいる前田明寿(*1)さんがよくタバコを吸ってたんですよ。河野さん(*2)も一緒にいて、アニメーションでロボットを動かすのはこう云うものだって云うのをずっと指導してもらっていたんですよね。作画だったらこうするとか。タバコを吸っている場所で一生懸命熱演されているのを僕もひっついてよく聞いていたんですよ。じゃあそれを3Dはどうするかって云うのが僕の課題にどんどんとなっていったんですよね。
堀川:なるほど。
遠藤:ちょうど『サクラ大戦3』(ゲーム)をやりだしたころに、ここがチャンスだと思って。3Dでモーションを作る上で、もっと前の段階でやらなきゃいけないことがあるんですよ。モデリングと云うところなんですけれど、いかに作画に合わせるようにモデリングできるかって云うのが最初の課題だったんですよね。
堀川:作画に合わせる?モデリングってアニメーターで云うとどんな作業になるんですか? キャラ表に似せられるかと云うことではなく?
遠藤:キャラ表に似せられるかって云うのが多分、ええ。いかに嘘パースを作れるようなモデリングもしくは、アニメのセル画のような質感を出せるモデリングをするかと云うところがモデリングの勝負どころになるのをその時に痛感して、それにまず着手しました。そう云うことを踏まえて、あの時考えていたのが、5年後10年後3Dがどうなるかって云うことなんですよ。リアル系3Dに行くか、2Dとの合成側3Dに行くかって云う分岐の段階で2Dとの合成を僕は選んだので、そのために何をしなきゃいけないかって云うのを延々と悶々と考えていて、『サクラ大戦3』のときに初めてセルシェイダーでどこまで突き詰められるかって云う課題をまず自分の中に作っていました。
堀川:違和感無く合成するためにセルっぽい処理をできるかって云うことなんですね?
遠藤:そうですね。その前まではできなかった技術で、それっぽいものはあってもシステマチックにはなっていなかった技術ですね。それから、カメラマップ(*3)や3D背景も『BLOOD THE LAST VAMPIRE 』でやっていたと思うんですけど、ワンオフものでしかありえないその状況下で如何にそれをシステマチックにするかって云うのが段々僕の課題になってきた。そうすると人を育てるしか道が無くて。自分の実験から行けるかどうかの判断もあると思うんですよ。仕事をしながらそう云う実験をどんどんやってみました。
堀川:そのシステムを量産に耐えられるものにしようと云うことですか?
遠藤:そうですね。でも量産に耐えられるのは一人ひとりのマンパワーが重要で、それに対する理解力とか気質みたいな部分を改善と云うか底上げしなければいけないので、それをまずみんなに順番に言いましたね。
*1 前田明寿 ジーベック所属のアニメーター
*2 河野利幸 演出 攻殻機動隊S.A.Cシリーズに初期から参加
*3 カメラマップ 擬似3D背景処理
「違う次元の3D」
堀川:僕は3Dの技術的なことは分らないのですが、経営者として3Dセクションの方向性をどう云うものにしようかと考えると、先ほど言われたように方向性はアニメーションとして確立したピクサーの3Dアニメーションのような方向か、2Dとどう上手く融合させるかと云う遠藤さんの選んだ方向がありますよね。P.Aは手描きアニメーターを育成して2Dと3Dを融合させる方向を目指しているので、ちょうど遠藤さんにその話を聞くにはよかったんですけど、まずアニメーション業界には今の作品数の多さに対応すると云う問題があって、その中で3Dはクオリティーを落とさずに量産するための効率化を図るツールとしての側面を非常に求められていますよね。ただ、量産の効率化ばかりに3Dの用途が特化していくと、実はこれ、アニメーターの轍をまた踏むことになるんじゃないかなと。量産ばかりでは3Dも早晩安価な海外に流れるんじゃないかと思ったんですよね。コスト面で安い方に流れるのは食い止めようが無い。今量産型を目指して効率化を目指している3Dも、その先を見て舵取りしないとやっぱり作画と同じように発注が海外に流れ出すんじゃないかと考えてしまうんです。3Dセクションをこれから立ち上げたとして、10年後はどうなんでしょうね? 80年代から作画の海外出しが始まって10年くらいかかって今では動画の海外発注割合は9割と言われているんですけど、たぶん3Dの流れはそれより速いと思うんですよね。海外もアニメーションに対する力の入れ方が10年前とは全然違うだろうし。
遠藤:早いですね。
堀川:そう云う流れに対して、遠藤さんが10年後に目指す3Dチームの形を今後作っていこうとしたときに危機感は既にあるんですか?
遠藤:既に他社では3Dの海外出しをしている段階ですね。特に韓国の3Dは今ゲームがメインなので、フリーの3Dスタッフはそう云う路線に来ていますね。それで、作画の海外流出の流れと今後の3Dの流れがいっしょになるかと云うと、僕は無いと。
堀川:無いと。
遠藤:たぶん3Dも簡易なものは海外に行きますけれども、攻殻クラスのものは無理だと思いますね。
堀川:それは技術的に高度なものだからですか、センスの問題なんですか?
遠藤:センスの問題もありますけれども、よほど理解しない限りはあのモデリングは出来ないって云うのがあるんですよ。他作品の3Dと比べてもらえれば一目瞭然だと思うんですけれども、攻殻のタチコマはそれらといっしょかって言われたら、たぶん違う次元にいるんですよ。カメラマップに関しても違う次元にいるんですよね。それはやっぱり育ててきている部分で、基本となるキーワードをまず知っているか知らないかなんですよ。それはたぶん一緒にやらなければ通じない部分。
堀川:そう云うものなんですか?
遠藤:ええ。
「3Dの進化も止まらない」
堀川:今3Dスタッフは新しい表現を追求していくことに貪欲で、どんどん経験値を上げて成長しているじゃないですか? 神山監督が3Dスタッフの成長に対して、「それは単純にマシンを投入しただけではないよね。そこに関しては本当に意識変化とか、作品に対してどうアプローチしていくか、テレビシリーズよりもビルドアップしていくんだと云う明確な意識を持って望んでいるし、単純な生産量と云うことで言っても圧倒的にアップしていると思うんですよ。」(神山監督語録No.127)と言っていたように、演出の話を聞いても3Dスタッフの意識の高さが感じられるようです。3Dが挑戦している課題はモーションと、モデリングと質感があると思うんですが、どれをとってもまだまだ挑戦しなきゃいけない未完成の領域が大きくて、それを貪欲に消化しようとしているからものすごく伸びる時期なんだなと思ったんですよね。僕はついつい3Dスタッフの表現追求と、手描きアニメーターの表現追及を比べてしまうんですが、同じことが作画では90年代までに起こったと思うんです。じゃあ、3Dの表現追求はこれからどうなっていくんだろうと思って。3Dも作画と同じように、どこかで新しい表現の開拓の余地が頭打ちになって、近い将来精度を高めることにシフトする段階が来るのか、遠藤さんはそこのところをどう見ているのかなと。
遠藤:うーん、まだ全然先ですね。
堀川:全然先ですか?
遠藤:ええ。
堀川:この先もまだまだオッケー?
遠藤:そうですね、あと10年以上まだ。それは裏を返せばコンピューターの進化が止まらないのといっしょで、3Dの進化も止まらないんですよ。3Dって云うのはいつも情報戦で、新しいものに興味のある人間の集団なので、そこらへんがたぶんアニメーターのかたとは違う感性を持っている領域なんですよね。いつも新しい情報を掴んで挑戦すると云うことに貪欲なんですよ。だから自己完結して留まると云うことは無いんですよね。
堀川:なるほど。
遠藤:たぶんそこが根本的な3Dと作画のかたのアプローチの違いだと思うんですよ。
堀川:でも、その貪欲さで言えば、食えなくても大変なカットをやって目立つことが喜びで描いていたアニメーターが大勢いたころがあったと思うんですよね。
遠藤:ええ。
堀川:ただ、今はアニメーターに話をきいてみると、技術的追求の新しいスタイルが出てこなくて精度を高めている段階。3Dはピクサーの作品でも毎回課題を決めて取り組んでいるように、挑戦する領域がいっぱいあるからどんどん新しい表現が開拓されて伸びている段階。だから3Dスタッフは前へ前へって貪欲で、全然表現の頭打ちのようなものは感じていないんですね?
遠藤:全然ですね。
「4年前には分かっていたこと」
堀川:フル3D のゲームを見ても、リアルなモーションの表現はかなり進歩したと思うんですけれども、もっと2Dに敵わなかったというか、それがソフトの問題なのか技術の問題なのかすら実は僕には判らないんですが、日本のアニメーション特有のカリカチュアライズされた視覚的な効果とモーションタイミングって云うのはもうできるようになっているんですか?
遠藤:いや、まだそれは挑戦課題の一個です。
堀川:それが多分3Dアニメーションでは一番最後の課題に残されますよね?
遠藤:多分残される部分。それは当初から持っている挑戦課題の一つ。もう一つは背景3Dって云うのがあります。
堀川:でもそれは、僕は3Dに軍配があがった気がするんですよね、量産アニメーションでは。あとはどう効率化するかは時間が解決してくれると思うんですよ。そんなにかからないんじゃないですか?
遠藤:いやーっ、そうとも言えないですよ。
堀川:もちろん湯浅さんのパースを3D背景でって云うのは無理と云うか、あそこまでいくとアートなので。
遠藤:そうですね(笑)
堀川:見せたいもの、演出意図を優先した画面構成を仕込む為の破綻の無い正確なパースの3Dレイアウトを出力したことは、今回ものすごく威力を発揮したじゃないですか? そこまではもう出来ていると思うんですよ。ただ、今回の3Dレイアウトのガイド出力って云うのは、3Dチームとして挑戦しようとしていることと云うよりは、もっと制作現場の生産効率を上げる、作画レイアウトの戦力を補うためのニッチな要望で、たぶんそこは3Dスタッフが追求したいと云うものでは無いだろうなと思うんです。3Dセクションがこれをやることで、もし現場の効率化の役に立つのならどうぞ、と云うようなものですよね。そこから、演出やアニメーターの要望に応えられるような視覚的快感を優先した嘘パースを容易に作成できる方向に行けるものなんですか?
遠藤:行くと思います。
堀川:あ、行けるものなんですか。
遠藤:ええ。それは多分個人の能力も含まれてのことですね。
堀川:そうですね。それを適用するのはもうオペレーターでは駄目ですもんね。レイアウターじゃないと。
遠藤:そうですね。(今後)3Dでレイアウトを切ると云うことはもう『海堂丸』の段階で分かっていた部分です。そこまでは分かっていた。背景のモデリングさえ準備しておけば、演出や監督が望むレイアウトを作打ちの前までに見られると云うことは、もう4年前には分かっていたことなんです。それに対しては僕ももうノータッチだったんですよ。これは今後どうなっていくか結論が出ていたことなので。あとは如何に嘘のパースを作れるかって云うのが課題になってくるんですね。そうするには、もうI.Gの作画のかたの上手いレイアウトを見て経験値を上げるしかないんですよね、まずは。
堀川:それでできるんですか?
遠藤:それって結構時間がかかる。
堀川:技術的には可能なんですか?
遠藤:可能ですね。
堀川:モデリングをパーツでバラして歪ませて組み立て直すってことですか?
遠藤:そうですね。そのバラし方をどうするかって云うのはノウハウの蓄積でしかないので。
堀川:それにスマートなやり方と、そうじゃないやり方があると云うことですね? じゃあソフトは今のもので、経験値とセンスって云うことなんですね?
遠藤:そうですね。
「下から持ち上げるのが3D」
堀川:もう1つの日本のアニメート特有の誇張表現についてはどうなんですか? まだソフトが追いつかない状態なのか?
遠藤:半分追いつかない状態ですね、ええ。今は80年代後半の表現までじゃないかな。
堀川:ぼくも2Dと3Dの融合を目指したいんですが、その表現の領域が3Dの生産効率で可能になったら作画は終わりだと思うんですよ、量産アニメーションでは。絵のキャラクターが持つ存在感で勝負できるのは、伝統工芸職人的人数のアニメーターになっちゃうんじゃないかなぁ。
遠藤:そうですね。
堀川:それは別のプロセスで遠回りはしたけれど、最終目標はピクサーのようなフル3Dアニメーションと同じところに向かっているんじゃないですか?
遠藤:でも、それは会社に入ったときに、最初に前田明寿さんに言われていたことで、「それができなければ3Dをやる意味が無い」と。最初に言われちゃったので。
堀川:そうなんですか。
遠藤:今は無理です。僕自身の能力がまだって云う話が。
堀川:結局はフル3Dで2Dの日本のアニメートを表現するところまで持っていこうって云うことなんですね?
遠藤:一部にそれはありますね。ただ、それに関してもそこまで行くつもりも実は無くて、そう云うチャンスがあればいいんですけれども、まずI.Gでは無いですね。やはり作画が主体って云うのがある。そう云うことを踏まえると、やっぱり量産と作品の底上げって云う意味で下から持ち上げるのが3Dって云うのはずっと考えている部分です。だから攻殻でレイアウトを3Dでやると云うときにも、それで作品が上がるんだったら3Dはそう使うべきだという判断で僕はいいよと云う話を。
堀川:それはスバラシイことですね。その量産と作品の底上げと云う考えを、新しいことに挑戦することに貪欲なスタッフに浸透させるのも3D監督が背負う部分なんですね。これは実は大変なことだと思います。
「オレオレ、ニヤリ」
堀川:アニメーターの育成と似たものがあって、最初に量産に応えられる、何でも描けるアニメーターを目指すように、量産に応えられる、演出のオーダーに対応できる3Dチームをまず目指さなきゃいけないなわけですね。それが作品の底上げになる。その次にアニメーターは個性と云うか、方向性が見えてくる。会社でも、I.Gカラーのアニメーションがあるように、3Dチームの顔が見えるようなチームに育てようと思ったら、どう云うものなんですか? 何をそこに仕掛けていけばいいのかなぁと。3Dスタッフが量産ばかりで疲弊してしまわないように、やっぱり3Dチームがこの作品に参加した喜びや達成感を得られる作品をそこに用意してあげたいと思うんです。3Dチームはどんな評価に対して一番喜びを感じるのか、何をやっていて一番喜びを感じるのかをちょっと聞いて見ようと思いますが。
遠藤:あのー、今いるメンツで多分ニヤッとするのは、3Dって判らない、作画だったと思ってもらうことだと思うんですよね。「あれ、3Dだったんだ!」って言われて、「オレオレ、ニヤリ」って感じ。
堀川:(笑)なるほど、意外だったなぁ、そう云うことか。じゃあ、『ベルビルランデブー』見ました? あれ結構ね、効果的に融合されているなと思ったんですが、やっぱりどの部分が3Dでどの部分を作画でやっているんだろうって探したくなるような部分もあって、じゃあそう云うところまで行ければ
遠藤:そうですね。
堀川:そこに喜びを感じるんですね。なるほど。
遠藤:特に群集シーンはニヤニヤして見ていますね。
堀川:(笑)Dパートのあのワラワラ?
遠藤:そうですね。
堀川:めちゃ大変じゃないですか? このスケジュールで。
遠藤:ちょっとどうしようかなと思う部分も。
堀川:この群集が3Dで出来るんなら本当に、演出が今までやりたくても押さえていた表現の幅がグッと広がるんじゃないかな、今後。
遠藤:ええ。
堀川:群集と言えば‘止め’だったTVアニメーションが。
遠藤:まずは車でしたよね。道に車が走っていなのはおかしいって云う、従来のアニメーションを覆すって云うのがやはりTV攻殻の3Dチームの一つの目的だった。あの当時既に車を3Dで作成しているアニメーションもあったけれど、2Dとの合成も技術的にはまだまだで、やはりもっと上の表現を目指してやってみる価値があるだろうと思ったので。