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2024.9.14

【シャクレめし】#11 テクサラナイ団子

どうも、ブログマスコットのシャクレクマノミのレレだよ。

TVアニメ『天穂のサクナヒメ』第10話はいかがだったでしょうか?
最初の頃を振り返ると、サクナを筆頭にみんな本当によく成長したよね。
何もかも失ってしまったように思えたけど、ヒノエ島で頑張ってきた年月は決して失われない…!
命ある限り、何度だって出直しだー!レッツ、出直し団子🕺

ということで、今回の料理は「テクサリの団子」にチャレンジしてみたいと思います。

…が!
“テクサリ(手腐り)”の名が示す通り、材料である彼岸花の球根には毒があって
食べられるようにするまでの処理もめちゃ大変らしく…素人が扱うにはかなり難しそうなんだよね。

そこで!代わりに片栗粉を使った「テクサラナイ団子」をつくるよ!

テクサラナイ団子(材料1人分)

  • 片栗粉  40gくらい
  • 水    片栗粉が溶けるくらい

テクサリの団子とは、彼岸花の球根から抽出されるデンプンを団子にしたもの。
つまり、同じく地下茎であるじゃがいものデンプン=片栗粉を使えば、ほぼテクサリの団子。
しかも毒の心配のない、いわば“手腐らない団子”が作れるっつー寸法ですわ!

そんじゃ、パパっと調理開始!

まずは鍋に片栗粉と水を入れ、弱火にかける。
すぐ糊状に固まるから、なるべく固まり過ぎないように練り混ぜるよ!
ちなみにこれはたぶん固め過ぎたっぽいわ!

ある程度固まってもかなりベタベタしているので、
片栗粉を全体に軽くまぶしてから団子状に丸める。

そして、良い感じになるまで蒸したら…

はい、完成。テクサラナイ団子!

もうすぐ中秋の名月(2024年9月17日 火曜)ということで、
まだ今日は満月じゃないけど、月見団子として食べよっと!

もちゃもちゃ…。まぁ、想像通りの味だね。

ほんのちょっとだけデンプンの甘さを感じるけど、可も不可もない、まさに無味無臭って感じ。
実際に彼岸花から作るとなると、たぶん不純物も混じったりするだろうから、
これに青臭さが少々プラスされる感じになるんじゃないかな?

味についてはさておき、豆知識でも話そうか。

彼岸花は地域によって様々な呼び名があって、その中の一つが「テクサリ(手腐り)」
一説によると、子どもを毒から守るためにあえて物騒な名前を付けて、子どもが怖がって近づかないようにしたんだそうな。

そんなおっかないイメージが付きまといがちな彼岸花だけど、良い側面もたくさんあるんだ。

例えば、田んぼの畔(あぜ)の補強
彼岸花には「牽引根」といって、増水などで土が流れて球根が浮くと、根が縮んで球根を土の中へ引っ張るという性質があるため、畔に植えると土どめの役目を果たしてくれるらしいよ。

きちんと毒抜き処理すればテクサリの団子のように食べられるしね。
とはいえ、常食されていたわけではなく、サクナたちが遭ったような非常事態に限られたそうだよ。

彼岸花のように、食料不足をなんとかしのぐために食べられる植物を「救荒植物(きゅうこうしょくぶつ)」というんだ。

例えば、江戸時代の「天明の大飢饉」の記録なんかを見てみると、
深刻な食料不足に陥った際は“人が食べられちゃう”なんて想像を絶することが起きてしまったんだって…。
それと比べたら、テクサリの団子でもありがたい大切な食べ物なんだなぁって痛感するよね。

ギャグでオチをつける空気じゃなくなっちゃったね。

今回はおとなしくここで締めようか。月を見ながら、彼岸を想って…。

つづく

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